Studio for Smiling Space Mail Magazine vol.15
メール・マガジンNo.15 2003年8月14日号
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     *よりハッピーになる微笑む空間をつくりましょう!*

          ・-・-・全体性について・-・-・

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いつも、ご笑読頂きまして、ありがとうございます。(*^o^*)

蝉時雨に生命力を感じつつ、木陰の涼風が気持ちの良い季節となりましたが、

お元気ですか。(*^o^*)

さて、貴方がふっと微笑んだ時のような「微笑み空間」は、
「生きている構造」を持っているとお話して参りました。(^o^)

今回は、その生きている構造の全体性WHOLENESSについて
触れたいと思います。(*^o^*)
(*微笑み空間の一例として、私が携わりました北バークレーの
ひなげし通りの住宅をご覧下さい。
Generative Process 生成プロセス (smilingspace.com) 

私達が真に生き生きと生活しているそのこと自体が、
満開の山桜や、カタクリの花の群生や、
小鳥が飛び交う雑木林や、波が打ちつける磯辺や、
落葉が浮かぶ秋の池といった、生きている自然の事象と同じです。
そうした私達が生きているという自然現象が、
建物やまちでつくられている、起きているわけです。(^o^)

全体性WHOLENESSの考え方、概念が、
この生きているという現象を構造的に理解し、
「微笑み空間」をつくるのに大きな助けとなります。(^_-)-☆


建物が、空間が、この生きているという現象を、
ひとつの全体として支えている時、
美しいと感じることが出来ると思います。(*^o^*)

つまり、植生連続体のような拡がりがあり、
しかも、分けることが出来ないのです。
何か絶縁された断片のようなものではなく、
その境界を越えて、庭や、塀、木々や、街路と
全てが含まれている全体の部分であり、
他の建物や空間もそうなのです。(^_-)-☆

それは、連結していて分け隔てることができないもので、
壊して分けることの出来ないひとつの全体、the Wholeなのです。

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これは、20世紀に、
多くの科学者によって取り上げられたテーマでもありました。
例えば、物理学ではエレクトロンの動きです。
その動きを観察する実験では、
より大きな構成に影響されるという結果であったのです。
重力に影響される微分子の動きは、
この微分子でつくられている、より大きな重力フィールドに、
干渉されているのです。(^-^)

生物学では、胚の成長している細胞が、
全体の中でどのように配置されているかに影響されていることが、
明らかにされています。(^-^)

神経生理学では、記憶痕跡についての実験で、
どんな記憶でも、それは何らかの部分的軌跡からではなく、
全体を通して記号化されているという結果が得られています。
薬学では、肺についての議論の中で、どんな内臓物も、
その環境と一体に存在していて、分けることの出来ない質を持っていて、
その内臓物のどこが境界なのか説明することは不可能であると
明らかにされています。(^-^)

宇宙論では、重力の恒常性、不変性という概念ですが、
それが、宇宙の全ての存在に作用して有機性functionをもたらしている
というのです。(^-^)

最近の地球生態学では、ひとつの有機体、全体として、
ひとつの惑星を把握する方が、適切であると明らかにされています。(^-^)

(科学者名は省略させて頂きましたが、詳細は、
The Nature of Order 1をどうぞご覧下さい。
 )https://www.patternlanguage.com

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こうした例からも、全体性の重要性が明らかですね。(^o^)
どんな部分も全体に関係して存在し、
それが存在し、つくり出されるのは、より大きな全体によって、
その作用や、特色や構造が決定付けられているのです。(^_-)-☆

また、この全体性については、
芸術家や建築家は、直観的に感じ得て、
建物が基本的に全体として生じることを知っています。
建造物の世界を、
その全体性の中で見ていかなければならないのですが、
どのようにしてということは、
明らかにされてきていません。(^-^)

私達は、まだ、建造物の世界においての全体性と呼べる、
正確な構造モデルを捉えていないのです。(^-^)
つまり、この全体性が、建物や空間における行為に貢献し、
何が起きて、どのように私達に影響してくるのか、
明らかにされてきていないのです。(^-^)

唯一、私達は、具体的な与えられた場面の全体性について、
言葉でその意味を理解することが出来て、
コミュニケーションが出来て、
ディスカッションすることができるのです。(^o^)

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しかしながら、こうした動きは社会民主化、
地方分権の流れとともに、
真鶴町まちづくり、美の条例など、
「市民によるまちづくり」として、全国的に起きています。♪♪♪
そのルールの法的位置付けを強化していく
動きも芽生えているようです。♪♪♪
個別の具体的な進め方は様々ですが、
市民が自分のまちを大切に守り育てている姿勢と努力が、
方々で感じられて、ハッピー!!

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金沢市では、自然の地形から有機的に成長して、
400年余り戦災にあうことなく、
伝統的城下町という既存の構造を尊重しながら、
スプロールや、まちの空洞化や交通渋滞といった今日的問題を解決し、
現代のニーズに合わせて、保存と開発の調和を図って、
全体性を育ててきています。(^o^)

「歴史に責任を持つべきまち金沢」として、
S43年に旧市街地中心に、伝統環境保存地区を指定し、
市民と行政の協働により、
伝統環境の保存育成のための「伝統環境保存条例」が制定されました。
それがH1年には、
「金沢市における伝統環境の保存及び美しい景観の形成に関する条例」
に発展し、景観形成基準がつくりあげらました。(^-^)

更に、S52年に「伝統的建造物群保存条例」を制定し、
歴史的建築物連担地域が、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された。
更に、身近な街並みを守るため、「こまちなみ保存条例」や
スプロールを制限し自然を守るべく「斜面緑地保全条例」が、
生活用水の景観を守る「用水保存条例」と
金沢のまちづくりに関する一連の条例が制定されてきました。
各条例自体が相乗効果をもっていて、
全体性が守り育てられてきているのです。♪♪♪ 

例えば、
「用水保存条例」により美しい用水景観を取り戻したことによって、
気持ちの良い憩いの場となり♪♪、人通りを呼び戻し♪♪、
周囲の商業地域が活性化し♪♪、市経済も潤ったのでした。ハッピー♪(^o^)♪

一方で、地域の中枢基幹都市として高度な都市機能を集積し、
適切な開発を促し、市街地を環状に取り巻く幹線道路網の整備が、
市内交通問題を解消する目的で、位置付けられ進められています。
更に、市民のよる歴史・文化のまちづくりを成長させ、
市民主体のまちづくりを進めるため、
H12年には、「市民参画によるまちづくり条例」が制定され、
この条例は、地域住民自らが、まちづくりのルールを行政とともに定める
「まちづくり協定の締結」が中心となるものとのことです。(^-^)

これまでに市内11地区で「まちづくり協定」が締結され、
分権型社会にふさわしいまちづくりが行われてきています。(*^o^*)

更には、「金沢世界都市政策研究市民機構」の設立が、
地域経済、環境、福祉、教育などの課題について、
個性的で創造的な都市政策を地道に練り上げる
市民連携の研究組織として、まちなかに開設されるとのことです。

行政だけでなく市民が自主的に参画し新しい都市政策について、
共同して研究し、運営することを通じて、市民の政策能力を高めて、
まちの発展と市民の暮らしの向上に資するのです。(*^o^*)

この400年来戦禍に遭遇したことが無かったという努力と幸運が、
この市の核とも感じられる意識的豊かさを育て、
戦後の乱開発という戦禍!をも避けて来れたと、
感慨を抱いてしまいます。♪♪♪(^o^)♪♪♪

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貴方の家の中、近隣、地域と、
グローバル、ローカル問わず平和を守るのが要ですね。
内的世界、外的世界と区別することなく、
一体として、軋轢を無くしていく、
ストレス・フリーにしていくには、どうしていくかですね。(^_-)-☆

次回は、私達が「私達が生きているという自然現象」に、より忠実になると、
私達の使う椅子や、花瓶、部屋や建物、道といったものも、
「私達が生きているという自然現象」に忠実になるということについて
お話しできればと思います。(^o^) 

当たり前ジャン~と思う方も、どうぞ!

それでは、お楽しみに。(∩o∩)ノ

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