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      よりハッピーになる微笑み空間をつくりましょう♪20170821

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 虫の音に包まれて、秋の気配を感じるお盆でしたが、
残暑を乗り越える元気を養う休みとなりました。
ご無沙汰しております。<(_ _)> 
お元気ですか。

 今回も、実際例として、
「既存の構造を生かして強化する」例を取り上げたいと思いますが、
長年ご縁のある、
「練馬区環境まちづくり公社みどりのまちづくりセンター」からの朗報により、
久し振りに参加した、練馬区も後援するまちづくりセミナーで、
政策研究大学院大学主催の
「2017民間まちづくり実践セミナー 練馬区北町」からの一例です。


 メインストリート・プログラムに照らして、
旧川越街道をメインストリートとして、
北町商店街のタウンマネージメントに貢献する、練馬・北町のまちづくりを強化する
セミナーでしたが、何よりも、中堅どころが実力を感じさせて頼もしく、
若い方々も、多く参加されていることから、明るい未来
を感じることが
出来ました。(=^.^=)

時間に追われる日常ということもあり、
当日である715日(講演とまち歩きとワークショップ)と、
23日(ワークショップまとめと発表と講評)だけは集中しようと、
敢えて枠は意識しませんでした。

 20年近く前にまち歩きした、北町商店街を懐かしくも、
大型マンションが、周辺はともかく、
板橋区仲宿から川越に向かう長い旧街道沿いに数多く増えているのに、
北町という全体性を弱めているような、何か取り返しがつかない切迫感や、
古くから在る商店の構えが連続性を失いかけて、ポツンポツンと寂しくも感じられましたが、
深く豊かな時間の層と愛着を感じて大切に扱われていると感じることが出来ました。
主体的にボランティアも長年参加しても、
世代交代や経済的圧迫には対抗出来ないような焦燥感も感じられたが、
それでも、伝統的歴史的資産、宝を大切に残しているのは素晴らしく、
街を愛し続けている人達が宝と誇らしく感じられた。
また、要所が確りと整備されて相乗効果を育んでいるとも感じられました。

 これまで培ってきたまちづくりも既存の構造であり、
更に、長続きできるように無理のない生きるまちづくりについて、考える機会となりました。


 セミナーの事前資料であった絵地図と、
選択した事例の「北町一丁目商店街抽選場」の写真から、
江戸時代、泊りはせずとも腰を下ろして休んだという旧川越街道、下練馬宿の形跡が、
誇れる宝であると同時に、何世代にも亘って大切にしてきたまちの人々が宝で、
それが生きることで、新しくも更に展開していく核になると期待しました。

 一方で、少子高齢化や人口減少化、流通商業形態の多様化という自然な流れにも抗えず、
世代交代が続かすにシャッターと自動ドアとマンションと、長い一本道を歩いていても、
目的地から目的地への点と点で結ばれ、ブラブラ商店街を歩いている感覚が弱まって、
デパ地下に賑やかさと夕飯の買い物は持って行かれているのではと懸念されました。

それでも、カートを引きながらお年寄りが、何十年とお買い物で見慣れた店が並ぶ商店街を、
店先の顔見知りに挨拶しながらにこやかに歩く、一本道であり続けていて、
「よりハッピーになる微笑み空間」であることは、間違いないと感じたのでした。

 シャッター街となりつつあるところを、食い止めて頑張るぞと、
自慢の味のレストランや、老舗の筆屋や、
素晴らしい富士山の壁画がある銭湯のある商店街の絵地図からも、
商店街の意志と結束を感じたが、
このままでは、焦燥感でファッショ ナブルにと方向性を誤り、
アイデンティティー、北町らしさ、下練馬宿らしさという全体性を軽視して、
税収は得られても、
マンションや自動扉前を通り過ぎるだけで、
ありきたりに荒廃してしまうのではと懸念も感じられました。


 

 写真の事例は、今では珍重される三軒棟割り長屋で、
向かって左側は茶舗で、右側は不動産屋さんで、
中は、八百屋を閉めて、北町一丁目商店街の倉庫と抽選会場となっていました。

 ここで、考えなければならにないのは、
中央の空間、写真にある
1階のみでしたが、
建物全体として、地域の中の全体として、
三軒の連続性を、既存の構造として見て、
その既存の構造を生かして、より強化することを考えてしまうのでした。
元々は、三軒とも同様の構造、間取りであったと考えますが、
長年の間で、特に中の空間の
1階が、相当、壁を無くし、
その代りのように支えとしてか、
斜め柱を設けて、奥行き方向の壁のみで、陣中の腰掛のような、
橋の下で雨宿り的な、落着けない空間になっていたでした。
それは、建替までの仮の用途のような、
年に数回のイベント会場としては適していたのかもしれません。

 開放的な街道沿いの店先2間に壁はなく、両脇の細い柱のみで、
元々低かった耐震性が、より弱体化されて、かつ、斜め柱に阻まれて使い難そうな、
居心地の良くない内部空間になっていると、事前の資料写真から感じられました。
(それでも、まち歩き当日には、
江戸時代の宿場町の趣を感じさせるような内装が施されて、
抽選会場として相応しく、
懐かしく、腰を掛けてお茶と団子?たい焼き?を楽しみたくような、
好感が持てる感じでした。)

 ここで、江戸の宿場町の趣を生かして、老若男女が帰属感を持て、
遠来の客も楽しめる街にし、子供も年配者も憩える居心地の良い、
安全な場所にすることが課題だと考えました。

 その解決策として、「既存の構造を生かして強化していく」ことが、鍵となります。

形態的な「既存の構造」としては、
商店街の道幅と、2階建ての看板建築の建物高さが、心地良いバランスで、
しかも、
軸線である商店街通りに面する同様に三軒続く店構え、棟割形状は、
明らかに商店街通りという全体性に貢献しています。
逆に、写真のように茶舗だけ開いていて他2軒がシャッターという連続性も、
その逆効果を強めてしまいます。

 そこで、極力、シャッターは降ろさないために、
日常的に何をするかが重要と考えます。☆彡

加えて、形態的に「スケールの段階性」が、
大型マンションが増えて崩れていった地域全体のように、欠けており、
棟割3軒合わせて一棟の建物ボリュームの「大」と、
3軒個々の店舗となっているスケール「中」だけである現状が、
「大」−「中」−「中小」−「小」−・・・とすると、
より形態的に全体性が強化されて、かつ、耐震性が強まることに貢献すると考えられます。

 用途など中身としての「既存の構造」は、どうでしょうか。

 隣は、緑茶、煎茶を嗜む江戸時代からの流れが感じられる茶舗で、
構えも今に生きて地元に愛されていると感じられ、
グリーンティーとして海外からの観光客も楽しめて、
日本独自の安全な茶葉をお土産に購入できると、街道の先の端に近い銭湯のように、
頑張れば観光へも貢献できるでしょう。

 もう一方の隣は、「まちの情報が集まる、地域に貢献している不動産屋さん」です。

 ここで必要とされるのは、
まず、居心地良さに貢献する、街道にオープンで、柔らかい空間で、出入りし易いながら、
地域の老若男女が落ち着いて、定着して、集える憩いの場です。
街に出る楽しさ、商店街を歩く楽しさであろう、慌ただしくない行き交う人々の交流です。

 思い浮かんだのは、江戸も感じる、一休みしながら、
美味しい緑茶や団子や煎餅も縁台で楽しめる「碁会所」、
「囲碁サロン」、「将棋教室」や「囲碁教室」でした。
既に既存の構造であると感じられる時流を生かして、
「ヒカルの碁」や「ソウタの棋」にあやかり、オセロでもデュアルでもよく、
本当の、リアルな人との交流の場です。
子供が、井伊直虎のように、虎松のように「囲碁を教えて」と言う、
藤井四段のようになりたいと「将棋を教えて」と孫にせがまれ、
その孫の友人たちと一緒にして、お年寄りが教えている内に、
子供達も強くなって、
講師を招く教室に発展する・・・と願いつつ、囲碁サロンで、

「あの建物は残るか?・・・あの若い店主は筋が良い」などご隠居同志が、
打ちながら話している様子も浮かんでしまいます。
抽選会場として使われる時は、教室のお試し回数券が賞品にもなります。




            

こうして、マンションに住む方も入り易くなって、
世代交代いうよりは、自ずと皆が参加して、街に暮らすようにと、
「既存の構造を保持し、更に強化」して、
アルコールは別の所でとノン・アルコールで、
無理なく長続きするようにノー・ローンで、
「無茶にならないタウンマネージメント、商店街、まちづくり」
の拠点の一つになることを願って、
亡き父もその名を口にする時は畏敬の念を表した加藤一二三、
愛されるヒフミンに肖って、
街の結束と、内外ともにスケールの段階性を願って
「北町一二三館」
を思い描きました。

そうして、無理なく、地道に、地域に溶け込んで育み、
多くの人々の関わりを育む仕組みが、
ソフトとハードの、内外の、既存の関係性から、
既存の構造を生かして強化することから、連動して生まれると期待できます。

そして、これから、既に費用をかけて耐震改修工事をしたという斜め柱の空間を、
何とかポジティブ・スペースにして、
やはり、建物として三軒一体に、外壁から制震テープを用いて安全にし、
気密性や外断熱を施せるようになるかどうか、
街や店主や建物主・地主が、どのように考えるのか、
正しく情報を得て囲碁を打ちながらでも、
落ち着いて考える一歩となりますようにと
祈る次第です。

 さあ、気取らずに、のんびりにこやかに、そして安全にぶらぶら出来る
商店街に行きましょう〜♪ 秋の果物でも買いに行こうかな〜〜♪

 それでは次号をお楽しみに〜♪〜〜〜(*^^)/~~デハデハ

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